根拠の記録と確認項目を、文章をつくる前に用意します。
使う資料に、名前と日付を付ける
社内資料を渡して文章を作るときは、資料名、版、更新日、参照したページや行を残します。後から「この金額はどこに書いてあったか」を確認できる状態が出発点です。
複数の資料がある場合は、どれを優先するかも決めます。昨年の提案書と最新の価格表が混ざれば、文章が整っていても内容はずれます。AIに渡す前に、現在の資料と参考用の資料を区別してください。
事実と提案を、確認の仕方で分ける
商品名、価格、日付、件数、仕様は、元資料と照合する項目です。構成案や表現の提案は、担当者が目的や読者に合うかを判断します。この二つを同じ「文章チェック」にまとめると、何を確かめたのかが残りません。
| 内容 | 確認の方法 |
|---|---|
| 価格・納期・数値 | 最新版の資料と照合する |
| 比較や結論 | 対象範囲と根拠が結論を支えるか読む |
| 構成・言い回し | 目的と読者に合うか担当者が判断する |
引用されたリンクを、実際に開く
出典らしいリンクが付いていても、そのページが存在し、書かれた主張を支えるかは別に確認します。リンク先の該当箇所まで読み、数字の対象期間や単位も確かめます。
生成AIが誤った内容をもっともらしく出すリスクは、NISTの生成AIリスク管理資料でも取り上げられています。参照元の指定と、出力後の照合を業務の手順として置く理由はここにあります。
参照:NIST AI 600-1 / Generative Artificial Intelligence Profile、2.2 Confabulation。参照確認日:2026年10月2日。
公開・送信の前に、確認した人を残す
下書きが完成したら、担当者が確認する場所を決めます。何を確認し、どこを直し、誰が承認したか。小さなメモでも、次回の改善に使えます。
同じ誤りが続くなら、毎回の手直しだけで終わらせず、資料の渡し方やチェック項目を見直します。文章を作る手順と、確かめる手順を一緒に育てると、運用の相談も具体的になります。
